講師に大きな影響を与えつづけている一冊!
イギリスの作家G.K.チェスタトンの名著『聖トマス・アクィナス』は、トマス・アクィナス(1225頃-1274)について書かれた最も優れた評伝として、トマスの専門家からも極めて高い評価を受けてきた著作です。このたび、ちくま学芸文庫から文庫版が刊行されるのを機会に、この著作を精読する講座を開講することとしました。ユーモアと逆説に満ちたチェスタトンの魅力的な筆致に導かれながら、トマス哲学の本質を味わっていただけましたら幸いです。
チェスタトンによると、トマス哲学は「常識の哲学」であり、「楽観主義」の哲学です。「肯定の哲学」と言うこともできます。それは安直な「楽観主義」ではなく、この世界に対する丁寧な理解に基づいた現実的で手堅い「楽観主義」の哲学です。チェスタトンのテクストを精読しながらトマス哲学の基本を学びつつ、現代を生き抜くのに必要な真の「楽観主義」を身につけていくためのヒントを探っていきたいと思います。
※今回のテキストは、山本先生が解説を執筆しています。

東京大学教授。1973年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は哲学・倫理学(西洋中世哲学・イスラーム哲学)、キリスト教学。『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書)でサントリー学芸賞受賞。著書に『キリスト教の核心をよむ』(NHK出版)、『世界は善に満ちている:トマス・アクィナス哲学講義』(新潮選書)、『トマス・アクィナス 肯定の哲学』(慶應義塾大学出版会)、『トマス・アクィナスにおける人格(ペルソナ)の存在論』(知泉書館)、『キリスト教講義』『危機の神学』(文藝春秋、若松英輔との共著)、『世界は善に満ちている』(新潮社)、『アリストテレス 『ニコマコス倫理学』』(NHK出版)、『「愛」の思想史』(NHK出版)などがある。
<各月のテーマと内容> 月2回・全4回 zoom開催
※各回、講座内容は異なりますので、一回ずつでもお楽しみ頂けます。※G.K.チェスタトン『聖トマス・アクィナス』(解説:山本芳久・ちくま学芸文庫)<2023年8月9日刊行予定>を各自お手元にご用意下さい。
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、 よりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、 講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。
<<音声講座もあります!>>
ご都合があわない方は、1ヶ月間お聴きいただける後日配信の音声講座をご利用下さい。→こちら
●第1回 2023年9月7日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
トマス・アクィナスとは何者か
第一章「二人の托鉢修道士」と第二章「逃亡した大修院長」を精読します。
キリスト教の「聖人」として最も有名と言っても過言ではないアッシジのフランチェスコと比較しながら、トマス・アクィナスとはそもそもどういう人物なのか、トマスの生涯をたどりながら浮き彫りにしていきたいと思います。
●第2回 2023年9月21日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
トマス・アクィナスとアリストテレス、または、「信仰」と「理性」
第三章「アリストテレス革命」と第四章「マニ教徒に対する観想」を精読します。
一言で言うと、トマス・アクィナスの哲学は、キリスト教の神学と古代ギリシアに由来する哲学(とりわけアリストテレス)とを統合したものです。
異教世界の哲学者であるアリストテレスを本格的に取り入れることによって、トマスの哲学はよりキリスト教的なものになった、というチェスタトンの主張の真意を探っていきます。
●第3回 2023年10月5日(木)19:15~ 4,620円(税込) お申込み
トマス哲学入門
第五章「本物の聖トマス」と第六章「トマス哲学入門」を精読します。
チェスタトンによって書かれた「トマス哲学入門」は、これまでに書かれた「トマス哲学入門」のなかで最善のものと言っても過言ではありません。
「常識の哲学」「楽観主義の哲学」とはどのようなものか、深く、かつ分かりやすく解説していきたいと思います。
●第4回 2023年10月19日(木)19:15~ 4,620円(税込) お申込み
トマス・アクィナスとマルティン・ルター、または、「意志の自由」と「意志の無力」
第七章「久遠の哲学」と第八章「聖トマス以後」を精読します。
チェスタトンは、トマス没後の思想の変化、とりわけ宗教改革の立役者であるマルティン・ルターの思想との対比の中でトマス哲学の特徴を捉え直し、本書を結んでいます。
人間の意志の無力を説くルターと対比しながら、チェスタトンは、「意志の自由」を解くトマス哲学がどのように世界をそしてその中で育まれる人生を肯定することにつながりうるのか、浮き彫りにしていきます。
<その他詳細>
【開催日時】2023年9月より全4回、2か月間。※すべてzoom開催 19:15-21:00(15分程度の休憩、質疑応答含む)
2023年9月7日/9月21日/10月5日/10月19日
【受講料】 各回4,620円(税込)
【最少催行人数】 10名
【申込み期限】講座の前営業日9:00まで(コンビニ決済の方は、期限までにお支払いまでお済ませ下さい)
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、事前にアンケート・課題などがございますので、4営業日前までに よりお申し込み下さい。
【テキスト】G.K.チェスタトン『聖トマス・アクィナス』(解説:山本芳久・ちくま学芸文庫)<2023年8月9日刊行予定>※各自お手元にご用意下さい。
※この講座は、録音をさせて頂きます(後日音声講座を制作予定です)。その際、ご質問のお声なども録音をされますので、あらかじめご了承下さい。お名前など個人が特定できる情報につきましては、削除をさせて頂きます。
<参加条件>
・「読むと書く」会員様(会員証をお持ちの方)のみご参加頂けます。
会員証をお持ちでない方は、 よりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、
講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。
(学び舎会員様の新規受付は終了しました。既存の学び舎会員様は、学び舎講座にご参加頂けます。)
<受講までの流れ>
1 .お申込みボタンから決裁をして下さい。
(決済ページstoresに移動します。storesの会員登録は事務局の会員登録とは異なります。ゲストでもご決済頂けますが、stores会員登録をされますと、次回より登録情報の入力が省略できます。)
※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
2. 決裁後にダウンロードできるPDFにて、詳細を確認して下さい。
3. 受講にあたってのご案内(聴講URLなど)、レジュメは講座前営業日(土日祝等休日を除く)13:00までにメールにてお送り致しますので、必ずご確認下さい。
※万が一届かない場合には、前営業日(土日祝等休日を除く)の17時までにご連絡頂けますようお願い致します。そちらを過ぎますとご対応が難しくなり、その場合の責任はおいかねますことあらかじめご了承下さい。
4. 受講当日
※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
※記載の最低催行人数に満たず、開催しないことが決定しました際には、開催日を含めて3日前までにお知らせ致します。
※ご受講料お支払い後のキャンセルはご欠席としてお取り扱いさせていただいております。ご返金や別の講座へのお振替えはできかねますので、あらかじめご了承下さい。
※講師の業務スケジュールにより、日程や時間を変更させて頂く可能性がございます。
※天候や災害あるいは講師の急病など、講座が開催できない状況が発生した場合は、皆さまのメールアドレスもしくはお申込み時にお知らせ頂いた緊急連絡先にご連絡を差し上げるとともに、 講座当日の9時ごろに、「読むと書く」公式ツイッターにてお知らせをいたします。それまでにも決まった時点で何かある場合はツイートしますので、随時ご覧いただけますと幸いです。
ツイッターアカウント:https://twitter.com/yomutokaku_info
ご希望の連絡手段でご連絡のとれない場合は、ツイッターにてご確認いただけたものとさせていただき、責任を負いかねますので、誠に恐れ入りますがご諒承くださいませ。なお、通常通り開催の場合は、ツイートはいたしません。
※過去にはまだございませんが、万一、当方の事情で不開催となった際には、後日、講座参加費をご返金致します。(なお、入会金、各自の交通費や宿泊費はご返金できませんことをあらかじめご了承下さい。)

若松英輔「読むと書く」運営事務局
E-mail :info@yomutokaku.jp
営業時間:月-金/9~17時(祝祭日・当社規定の休日を除く)
※営業時間外に頂いたご連絡は、翌営業日以降にご対応させて頂きます。