TOP「学び舎」講座>アリストテレス『ニコマコス倫理学』を読む2





 古代ギリシアの哲学者アリストテレス(前384-322)の『ニコマコス倫理学』は、「倫理学」という学問を史上初めて体系化した古典中の古典です。
 アリストテレスの倫理学は、「幸福論的倫理学」と呼ばれます。人間はどのように生きれば幸福になることができるのかという人生の根本問題こそが、『ニコマコス倫理学』の取り組んでいる問題にほかならないのです。幸福に充実した人生を生きることにつながる「徳」と「知恵」をアリストテレスと共に学んでみませんか。
 この講座では、哲学書としては比較的平易なこの書物の第6巻から第10巻(最終巻)までを、丁寧にわかりやすく読み解いていきます。第1巻から第5巻までに触れたことのない方にも入っていきやすいよう、初回の冒頭において、第5巻までのエッセンスをお話しします。
 この書物は、中世を代表する哲学者トマス・アクィナス(1225頃-1274)などにも多大な影響を与え、現代においても、「倫理学」や「社会哲学」について考察するさいに極めて頻繁に引用・援用され続けています。たとえば、現代を代表する哲学者の一人であるアラスデア・マッキンタイアは、『美徳なき時代』において、『ニコマコス倫理学』に依拠した「徳倫理学」を展開し、世界中に多大な影響を与えています。『ニコマコス倫理学』を読み解くことは、古代から現代に至る西洋哲学の豊かな歴史に親しんでいくための最善の入り口にもなります。



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講師 東京大学教授 山本芳久
東京大学教授。1973年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は哲学・倫理学(西洋中世哲学・イスラーム哲学)、キリスト教学。『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書)でサントリー学芸賞受賞。著書に『世界は善に満ちている:トマス・アクィナス哲学講義』(新潮選書)、『トマス・アクィナス 肯定の哲学』(慶應義塾大学出版会)、『トマス・アクィナスにおける人格(ペルソナ)の存在論』(知泉書館)、『キリスト教講義』(文藝春秋、若松英輔との共著)がある。


🎤山本先生インタビュー 🎤


●哲学にであったきっかけは?
中学生の夏休みに、最初に読んだ哲学書がプラトンの『ソクラテスの弁明』です。短い何十ページかで読める文庫本で、非常に面白かった……続きはこちら

●哲学とは、どんな存在ですか?
哲学と自分の人生がもう不可分になっています。私の場合はキリスト教が軸にあるので、「神」というようなものを考えようとすると、一番の武器になるのは……続きはこちら

それ以外にも山本先生がよくわかる質問はこちらをどうぞ


<各月のテーマと内容> 月2回・全6回 zoom開催

※各回、講座内容は異なりますので、一回ずつでもお楽しみ頂けます。
※テキストとして、アリストテレス『ニコマコス倫理学(下)』渡辺邦夫・立花幸司訳、光文社古典新訳文庫(2016年)を各自お手元にご用意下さい。
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、 講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。

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●第一回 2021年8月5日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 賢慮(思慮深さ)について(第6巻) ‪

 賢慮(フロネーシス)は、アリストテレスの倫理学・人間論の最大のキーワードの一つです。私達は、どのようにすれば自らの置かれた一つ一つの状況を的確に判断し、それぞれの状況に応じた最もふさわしい行動を選び取ることができるのでしょうか。「賢慮」概念を軸に考察していきます。‬‬ ※第1巻から第5巻までに触れたことのない方にも入っていきやすいよう、冒頭において、第5巻までのエッセンスをお話しします。




●第二回 2021年8月19日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 「抑制のなさ(無抑制)」について(第7巻)

 「抑制のなさ(無抑制)」とは、一言で言えば、「わかっちゃいるけどやめられない」という状態のことです。師のプラトンとは異なり、アリストテレスは、「知」のみで欲望をコントロールすることはできないと考えたのです。私達はどのようにすれば自らの欲望を的確にコントロールしつつ、真に充実した人生を送ることができるようになるのか、アリストテレスのテクストを手がかりに考察します。




●第三回 2021年9月2日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 「友愛」について(1)(第8巻)

 「友愛(友情)」についてのアリストテレスの理論は、哲学史上最も有名な友愛論です。古代末期から中世を経て現代に至るまで、多大な影響を与え続けています。現代においてもそのまま当てはまる愛・友愛についての生き生きとした考察をアリストテレスは展開しています。まずは、友愛成立の三条件、友愛の三種類といった基本的な話が述べられている『ニコマコス倫理学』第8巻を精読します。




●第四回 2021年9月16日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 「友愛」について(2)(第9巻)

 第三回に引き続き、アリストテレスの友愛論を読み解きます。「真の自己愛」とは何か、友愛の解消、愛の始まりとしての好意、幸福な人に友人は必要か、人はどのくらい多くの友人をもつのがよいか、といった様々な問いを手がかりに友愛の本質を浮き彫りにしていきます。‬‬




●第五回 2021年10月7日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 幸福論の結論(第10巻)

 アリストテレスは、『ニコマコス倫理学』第1巻において、人間を幸福に導く典型的な生き方として、「実践的生活」と「観想的生活」の二つを挙げていました。「徳」に基づいた社会の中での実践的な活動と、真理探求の「観想的生活」とはどのような関係にあるのか。この問いを手がかりにしながら、人間の究極的な幸福について考えていきます。




●第六回 2021年10月21日(木)19:15~ 4,620円(税込) ※募集終了
 『ニコマコス倫理学』全体のまとめと現代的意義

 『ニコマコス倫理学』において展開されている「人生の目的」「幸福」「徳」「賢慮」「節制」「友愛」など様々なテーマをめぐる豊かな考察は、単に、二千数百年前の一人の哲学者が考えた大昔の理論というだけではありません。現代を生きる私達が困難に満ちた時代と人生を生き抜くための多くの手がかりを与えてくれるのが『ニコマコス倫理学』です。そのような観点から『ニコマコス倫理学』全体の現代的意義を考察します。




<その他詳細>

【開催日時】 2021年8月より月2回、3か月間。全6回。 ※すべてzoom開催
19:15-21:00(15分程度の休憩、質疑応答含む)
【受講料】 各回4,620円(税込)
【最少催行人数】 10名
【申込み期限】講座の前営業日9:00まで(コンビニ決済の方は、期限までにお支払いまでお済ませ下さい)
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、事前にアンケート・課題などがございますので、4営業日前まで初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
【持ち物】 アリストテレス『ニコマコス倫理学(下)』渡辺邦夫・立花幸司訳、光文社古典新訳文庫(2016年) ※各自お手元にご用意下さい。

※この講座は、録音をさせて頂く場合がございます(後日音声講座となる可能性がございます)。その際、ご質問のお声なども録音をされますので、あらかじめご了承下さい。お名前など個人が特定できる情報につきましては、削除をさせて頂きます。

🎤山本先生インタビュー 🎤


●哲学にであったきっかけは?

 もともと本を読むのが好きだったのですが、最初に読んだ哲学書はプラトンの『ソクラテスの弁明』で、短い何十ページかで読める文庫本です。中学生の夏休みに読んだのがおそらく最初で、非常に面白かったですね。
 それまでも小説などはよく読んでいたのですが、哲学の本をきちんと読んだことはなくて、でもプラトンの本はどれも、哲学書なんですが、文学のように読めるんです。ソクラテスと誰かとの対話というような形式で書かれているからですね。
 文学作品を読んでいるときにも、人生について論理的に議論したりとか、ドストエフスキーなどにもそういうところが出てくるわけですね。そういう部分に強く関心を引かれるようなところがもともとあったのですが、プラトンなどを読むとそういう話がまさに中心的なテーマになっていて、しかもむずかしい言葉などそんなに使わず、論理的に掘り下げて考えていくのが、非常に面白いなと。
 プラトンは結局専門にすることなく今に至っていますが、そのとき以来、哲学というものを考えるとき、わかりやすい言葉で、人生に関わる事柄を徹底的に掘り下げて、論理的に考えていくプラトンの面白さ、それが一つの原点になっているなと思います。


●山本先生にとって哲学は、どんな存在ですか?

 仕事にもなっているので、哲学と自分の人生がもう不可分になっています。私の場合はやはりキリスト教が軸にあるので、「神」というようなものを考えようとすると、一番の武器になるのはやはり哲学なのですね。
 神というのは、ある種とらえどころのない、またもしそういうものが存在するとして、人間の能力、人間の言語で、いったいどこまで何を語ることができるのか、非常に微妙な、そういう存在ですよね。神というようなものについて、かろうじて人間が語りうる、関わりうる、そういう道を開いてくれるものとして、哲学が非常に重要なものとしてあります。それは私が特殊なわけではないのですね。
 私の一番の専門であるトマス・アクィナスを含め、キリスト教が、キリスト教以前の古代ギリシアで生まれ、元来は直接結びつきのなかったはずの哲学と結びつく、という仕方で発展してきたのは、ある種の必然性がありました。それは、私自身にとってもそうだったということですね。


●哲学を伝えるさいに大切にしていることは?

 講座などでは、私の言葉だけで説明するのではなくて、本を読みながらそれを解説しつつ説明していくことが多いのですが、そのさい重要なこととして、二つあると思うのです。一つはわからないことにこだわらずに、全体にとにかくまずふれてみる。全体としてどういう話なのか、ふれてみるということの大切さですね。
 と同時に、それと矛盾するようでもあるのですが、わからないことに徹底的にこだわるということの重要さもある。わからないことに徹底的にこだわっていると、その時にはわからなくても、他の箇所を読み進めていったときに、ここを手がかりにすると以前わからなかった箇所と結びつけることで、その箇所の意味もわかってくるのじゃないか、というようなことが見えてきたりもするわけですね。
 そういう意味で、わからないことにこだわらずに全体にふれてみるという姿勢と、わからないことに徹底的にこだわってみるという、一見相反するようにも思える二つのことを、同時に大事にしてみるということが、哲学、とくに古典にふれるときに非常に重要だと思っています。


●ご愛読書(the book)を一冊、教えてください。

 C.S.ルイスの『キリスト教の精髄』(新教出版社)です。『ナルニア国物語』の作者として有名なルイスが書いたこの本は、ラジオでの講演に基づいたものなのですが、最も優れたキリスト教の入門書として世界中で読まれ続けています。難解な専門用語を使わずに、わかりやすい言葉で書かれているのに、内容的にはとても深いものです。キリスト教に関心のある人に真っ先に紹介する本ですが、私自身、折にふれて読み直すたびに、毎回とても大きなインスピレーションを与えてもらっています。十代のときから読み続けてきた、文字通りの愛読書です。





<参加条件>

・「読むと書く」会員様(会員証をお持ちの方)のみご参加頂けます。
会員証をお持ちでない方は、初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、 講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。

(学び舎会員様の新規受付は終了しました。既存の学び舎会員様は、学び舎講座にご参加頂けます。)

<受講までの流れ>

1 .お申込みボタンから決裁をして下さい。
(決済ページstoresに移動します。storesの会員登録は事務局の会員登録とは異なります。ゲストでもご決済頂けますが、stores会員登録をされますと、次回より登録情報の入力が省略できます。)
※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
2. 決裁後にダウンロードできるPDFにて、詳細を確認して下さい。
3. 受講にあたってのご案内(聴講URLなど)、レジュメは講座前営業日(土日祝等休日を除く)13:00までにメールにてお送り致しますので、必ずご確認下さい。 ☆ご案内の送付日が講座前営業日へと変更となりました!
※万が一届かない場合には、前営業日(土日祝等休日を除く)の17時までにご連絡頂けますようお願い致します。そちらを過ぎますとご対応が難しくなり、その場合の責任はおいかねますことあらかじめご了承下さい。
4. 受講当日



※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
※記載の最低催行人数に満たず、開催しないことが決定しました際には、開催日を含めて3日前までにお知らせ致します。
※ご受講料お支払い後のキャンセルはご欠席としてお取り扱いさせていただいております。ご返金や別の講座へのお振替えはできかねますので、あらかじめご了承下さい。
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※天候や災害あるいは講師の急病など、講座が開催できない状況が発生した場合は、皆さまのメールアドレスもしくはお申込み時にお知らせ頂いた緊急連絡先にご連絡を差し上げるとともに、 講座当日の9時ごろに、「読むと書く」公式ツイッターにてお知らせをいたします。それまでにも決まった時点で何かある場合はツイートしますので、随時ご覧いただけますと幸いです。
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