TOP「学び舎」講座>プラトン『饗宴』を読む――愛の哲学





 古代ギリシアの哲学者プラトン(前427年頃-347年頃)の代表作の一つである『饗宴(きょうえん)』を丁寧に読解します。『饗宴』は、「愛(エロース)」というテーマをめぐって、何人かの論客が演説をしながら議論を深めていくという形式で書かれた著作です。小説のような仕方で読んでいくことができるので、哲学書としては極めて親しみやすく読みやすい作品ですが、その内容は実に深遠です。
 20世紀を代表する哲学者の一人であるホワイトヘッドは、西洋哲学の二千年に及ぶ歴史の全体は、プラトンの著作に対する脚注のようなものである、と述べています。プラトンにおいて、哲学の根本問題のほぼすべてが出そろっていると言っても過言ではありません。
 「愛」という人生の問題についても同様です。誰もが直面する「愛」という根本問題についての考えを深めていくための実に豊かな材料が、この饗宴という著作の中に含まれているのです。
 このプラトンの『饗宴』全体を、全6回で丁寧に読み解きつつ、哲学書になじむためのこつを伝授していきたいと思っています。


講師 東京大学教授 山本芳久
東京大学教授。1973年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は哲学・倫理学(西洋中世哲学・イスラーム哲学)、キリスト教学。『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波新書)でサントリー学芸賞受賞。著書に『キリスト教の核心をよむ』(NHK出版)、『世界は善に満ちている:トマス・アクィナス哲学講義』(新潮選書)、『トマス・アクィナス 肯定の哲学』(慶應義塾大学出版会)、『トマス・アクィナスにおける人格(ペルソナ)の存在論』(知泉書館)、『キリスト教講義』(文藝春秋、若松英輔との共著)がある。



🎤山本先生インタビュー 🎤


●哲学にであったきっかけは?
中学生の夏休みに、最初に読んだ哲学書がプラトンの『ソクラテスの弁明』です。短い何十ページかで読める文庫本で、非常に面白かった……続きはこちら

●哲学とは、どんな存在ですか?
哲学と自分の人生がもう不可分になっています。私の場合はキリスト教が軸にあるので、「神」というようなものを考えようとすると、一番の武器になるのは……続きはこちら

それ以外にも山本先生がよくわかる質問はこちらをどうぞ


<各月のテーマと内容> 月2回・全6回 zoom開催

※各回、講座内容は異なりますので、一回ずつでもお楽しみ頂けます。
※テキストとして、プラトン『饗宴』中澤務訳、光文社古典新訳文庫(2013年)を各自お手元にご用意下さい。
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、 講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。


<お得な全6回まとめてお申込>
<2,000円クーポンプレゼント>全6回まとめてお申込み




●第一回 2021年11月4日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 「愛の思想史」序説 ‪

 プラトンにおける「愛(エロース)」の特徴を浮き彫りにするために、西洋思想史における愛の理論を概説します。アリストテレス、聖書、アウグスティヌス、トマス・アクィナスなどの文章をいくつか紹介しつつ、‬‬「愛」について哲学的に考えることが、単なる理論的な問題ではなく、自らの毎日の生活や人生をどう受け止めてよりよく生きていくかという根本問題に直結していることを、ご説明したいと思っています。‬‬‬




●第二回 2021年11月18日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 パイドロスとパウサニアスの演説

 プラトン『饗宴』を丁寧に読み始めます。「愛(エロース)」をめぐって最初の演説を繰り広げるのはパイドロスです。パイドロスは、エロースが偉大な神であるという趣旨の演説を行います。それに対して、パイドロスの恋人であるパウサニアスは、エロースには「天上的なエロース」と「地上的なエロース」の区別があるという説を提示します。




●第三回 2021年12月2日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 エリュクシマコスとアリストファネスの演説

 医師であるエリュクシマコスは、パウサニアスの区別を受け継ぎつつ、人間の感情としての愛という狭い文脈を超えて、この世界全体の在り方を「エロース」に基づいて説明することを試みます。他方、アリストファネスは、太古の人間は二体一身であり、エロースとは、人間が本来の片割れを憧れ求める渇望だという神話を語ります。本書の中でも最も有名な箇所の一つです。




●第四回 2021年12月16日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 アガトンの演説

 エロース演説が行われている「饗宴」の主催者であるアガトンが、エロースを讃美する美辞麗句に満ちた演説を行います。エロースは神々のうちで最も美しく、あらゆる徳を身に着けているという観点が提示されます。「愛」のみではなく、「美」や「徳」といった、私達一人ひとりが日常生活を送るさいにかけがえのない価値を持ったテーマについて、みなさんと一緒に深く考えていきたいと思います。




●第五回 2022年1月6日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 ソクラテスの演説

 ソクラテスがディオティマという神秘的な女性から聞いた話として、 エロースは、美しさと醜さ、善と悪との中間にあるものだという説が語られます。そして、知恵への愛である「哲学」に従事する者もまた、「知恵」と「無知」の中間にある者だという、プラトンの哲学観のエッセンスが語られる大変重要な箇所を読み解いていきます。




●第六回 2022年1月20日(木)19:15~ 4,620円(税込)お申込み
 ソクラテスの演説の続き、アルキビアデスの演説

 ソクラテスの演説の直後に酔っ払って乱入してきたアルキビアデスは、「エロース」ではなく「ソクラテス」を讃美する演説を行います。そこで描かれるソクラテスの姿は、哲学者とはいかなる存在であるのかを鮮やかに浮き彫りにするものとなっています。哲学を学ぶことが、私達一人ひとりにとって、どのような積極的な意味を有するものなのか、このようなソクラテスの姿を手がかりにみなさんと一緒に掘り下げて考えてみたいと思います。




<その他詳細>

【開催日時】 2021年11月より月2回、3か月間。全6回。 ※すべてzoom開催
19:15-21:00(15分程度の休憩、質疑応答含む)
【受講料】 各回4,620円(税込)
【最少催行人数】 10名
【申込み期限】講座の前営業日9:00まで(コンビニ決済の方は、期限までにお支払いまでお済ませ下さい)
※「読むと書く」会員様のみご参加頂けます。 会員証をお持ちでない方は、事前にアンケート・課題などがございますので、4営業日前まで初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
【持ち物】 プラトン『饗宴』中澤務訳、光文社古典新訳文庫(2013年) ※各自お手元にご用意下さい。

※この講座は、録音をさせて頂く場合がございます(後日音声講座となる可能性がございます)。その際、ご質問のお声なども録音をされますので、あらかじめご了承下さい。お名前など個人が特定できる情報につきましては、削除をさせて頂きます。

🎤山本先生インタビュー 🎤


●哲学にであったきっかけは?

 もともと本を読むのが好きだったのですが、最初に読んだ哲学書はプラトンの『ソクラテスの弁明』で、短い何十ページかで読める文庫本です。中学生の夏休みに読んだのがおそらく最初で、非常に面白かったですね。
それまでも小説などはよく読んでいたのですが、哲学の本をきちんと読んだことはなくて、でもプラトンの本はどれも、哲学書なんですが、文学のように読めるんです。ソクラテスと誰かとの対話というような形式で書かれているからですね。
文学作品を読んでいるときにも、人生について論理的に議論したりとか、ドストエフスキーなどにもそういうところが出てくるわけですね。そういう部分に強く関心を引かれるようなところがもともとあったのですが、プラトンなどを読むとそういう話がまさに中心的なテーマになっていて、しかもむずかしい言葉などそんなに使わず、論理的に掘り下げて考えていくのが、非常に面白いなと。
プラトンは結局専門にすることなく今に至っていますが、そのとき以来、哲学というものを考えるとき、わかりやすい言葉で、人生に関わる事柄を徹底的に掘り下げて、論理的に考えていくプラトンの面白さ、それが一つの原点になっているなと思います。


●山本先生にとって哲学は、どんな存在ですか?

 仕事にもなっているので、哲学と自分の人生がもう不可分になっています。私の場合はやはりキリスト教が軸にあるので、「神」というようなものを考えようとすると、一番の武器になるのはやはり哲学なのですね。
神というのは、ある種とらえどころのない、またもしそういうものが存在するとして、人間の能力、人間の言語で、いったいどこまで何を語ることができるのか、非常に微妙な、そういう存在ですよね。神というようなものについて、かろうじて人間が語りうる、関わりうる、そういう道を開いてくれるものとして、哲学が非常に重要なものとしてあります。それは私が特殊なわけではないのですね。
私の一番の専門であるトマス・アクィナスを含め、キリスト教が、キリスト教以前の古代ギリシアで生まれ、元来は直接結びつきのなかったはずの哲学と結びつく、という仕方で発展してきたのは、ある種の必然性がありました。それは、私自身にとってもそうだったということですね。


●哲学を伝えるさいに大切にしていることは?

 講座などでは、私の言葉だけで説明するのではなくて、本を読みながらそれを解説しつつ説明していくことが多いのですが、そのさい重要なこととして、二つあると思うのです。一つはわからないことにこだわらずに、全体にとにかくまずふれてみる。全体としてどういう話なのか、ふれてみるということの大切さですね。
と同時に、それと矛盾するようでもあるのですが、わからないことに徹底的にこだわるということの重要さもある。わからないことに徹底的にこだわっていると、その時にはわからなくても、他の箇所を読み進めていったときに、ここを手がかりにすると以前わからなかった箇所と結びつけることで、その箇所の意味もわかってくるのじゃないか、というようなことが見えてきたりもするわけですね。
そういう意味で、わからないことにこだわらずに全体にふれてみるという姿勢と、わからないことに徹底的にこだわってみるという、一見相反するようにも思える二つのことを、同時に大事にしてみるということが、哲学、とくに古典にふれるときに非常に重要だと思っています。


●ご愛読書(the book)を一冊、教えてください。

 C.S.ルイスの『キリスト教の精髄』(新教出版社)です。『ナルニア国物語』の作者として有名なルイスが書いたこの本は、ラジオでの講演に基づいたものなのですが、最も優れたキリスト教の入門書として世界中で読まれ続けています。難解な専門用語を使わずに、わかりやすい言葉で書かれているのに、内容的にはとても深いものです。キリスト教に関心のある人に真っ先に紹介する本ですが、私自身、折にふれて読み直すたびに、毎回とても大きなインスピレーションを与えてもらっています。十代のときから読み続けてきた、文字通りの愛読書です。





<参加条件>

・「読むと書く」会員様(会員証をお持ちの方)のみご参加頂けます。
会員証をお持ちでない方は、初めての方はこちらよりお申し込み下さい。
初めての方はアンケート・課題を当事務局で確認後のご入会およびご入金となりますので、 講座の4営業日前までのお申し込みとさせて頂きます。

(学び舎会員様の新規受付は終了しました。既存の学び舎会員様は、学び舎講座にご参加頂けます。)

<受講までの流れ>

1 .お申込みボタンから決裁をして下さい。
(決済ページstoresに移動します。storesの会員登録は事務局の会員登録とは異なります。ゲストでもご決済頂けますが、stores会員登録をされますと、次回より登録情報の入力が省略できます。)
※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
2. 決裁後にダウンロードできるPDFにて、詳細を確認して下さい。
3. 受講にあたってのご案内(聴講URLなど)、レジュメは講座前営業日(土日祝等休日を除く)13:00までにメールにてお送り致しますので、必ずご確認下さい。 ☆ご案内の送付日が講座前営業日へと変更となりました!
※万が一届かない場合には、前営業日(土日祝等休日を除く)の17時までにご連絡頂けますようお願い致します。そちらを過ぎますとご対応が難しくなり、その場合の責任はおいかねますことあらかじめご了承下さい。
4. 受講当日



※コンビニ払いを選んだ方は、払い込みが完了した時点でお申込確定となります。
※記載の最低催行人数に満たず、開催しないことが決定しました際には、開催日を含めて3日前までにお知らせ致します。
※ご受講料お支払い後のキャンセルはご欠席としてお取り扱いさせていただいております。ご返金や別の講座へのお振替えはできかねますので、あらかじめご了承下さい。
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